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刺さない鍼治療を行うようになるまで

2021年4月14日

こんにちは

広島市中区舟入 くわはら鍼灸院 院長の桑原です。

当院の三つの特徴の一つに刺さない鍼治療があります。

今回から数回にわたって、刺さない鍼治療について、私が今までに経験したことも交えながら、お伝えさせていただけたらと思っています。

 

現代人の体質の変化

一般的に鍼治療というと、鍼を刺される、刺される鍼が痛いというようなイメージが強いかと思います。

刺鍼した鍼の刺激が強すぎると、鍼あたりなどのような好転反応、具体的にはめまい、倦怠感などを起こすことがあります。

以前にはなかった花粉症などのアレルギー症状や電磁波過敏症、化学物質過敏症、そして起立性調節障害などを患うかたが増えた現代では、繊細な刺激で行う鍼治療のほうがマッチしていると考えています。

鍼の刺激量について

私は鍼灸学校に通っている時に、ある事で悩んでいました。

鍼灸学校で行う鍼治療の実習は、私が鍼灸学校入学前に受けた鍼治療とは、全く違うものだったからです。

鍼灸学校での鍼治療の実習では、生徒同士で鍼を刺す練習を行っていきます。

経験の浅い生徒同士では、強い刺激量で鍼治療を行えば症状が改善しやすいと考え、症状がある所に強い刺激量でブスブスと鍼を何本も刺しあっていました。

実習があったその日はきまって、身体がだるくなり、軽い微熱が出ることさえありました。

独学で、少ない鍼の本数で行う弱刺激の鍼治療を調べたりしていましたが、なかなか決定的な鍼治療には巡りあえず迷走する日々を過ごしていました。

刺さない鍼治療との出会い

鍼灸学校卒業と同時に同級生の紹介で、広島市内のクリニックに勤める事になりました。

この勤め先にお世話になろうと思った決め手は、その独特の施術方法でした。

このクリニックでは鍼をほとんど刺さずに、てい鍼という押し棒で手足のツボを刺激して症状を改善に導いていきます。

私自身もこのクリニックで行われている施術を受けてみて、施術後に身体のだるさなどは起こらず、今迄に受けた鍼治療とは全く異なる感覚を受けたことをおぼえています。

押される箇所によっては少し痛い所もあるのですが、施術後にはコリなどを感じていた所がポカポカする感じで身体全体も軽くなり、この効果も数日間持続したように思います。

刺さない鍼治療の利点

この勤め先で、三万人ほどの患者さまを診させていただきましたが、施術後に鍼あたりなどの好転反応を起こした方は二人だけです。

一人目の方は施術前日に熟睡できず、朝食を食べていない方でした。

二人目の方は腰痛で整形外科に診てもらった方でしたが、腰痛ではなく帯状疱疹を発症されていた方でした。

刺さない鍼治療が、一般的な刺す鍼治療と比べて良い点をあげるとしたら、刺激量が調整しやすいことだと思います。

慢性化した症状では、身体全体にその症状が広がっていることが多いため、身体全体をケアしていくように施術を行っていかなければ症状は改善していきません。

強すぎる刺激を与えかねない刺す鍼治療は、身体が防御反応を起こしやすいためその効果は局所的なことが多く、全身にその効果が波及しづらい面があります。

優しく協調的な刺激を与えやすい刺さない鍼治療は、身体の防御反応を起こしにくいためその効果が全身に波及していきます。

優しく協調的な刺激量で施術できる刺さない鍼治療ほ、慢性化した繰り返す症状を改善に導くのに最適な施術方法だと考えています。

 

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